「おかえり」がある場所
Hello! 講師のYUKIです。
昨日は真冬の寒さでしたね。。。寒すぎてビックリしました。週末は暖かくなって、来週はまた寒さがやってくるとか。土の中から這い出た虫たちも、「あ、間違った(汗)」と、慌てて土の中に戻ってしまったんじゃないか、と。寒さと暖かさをくり返すこの時期は風邪を引きやすいですから、皆さんもどうぞお気をつけください。花粉症の方もお大事になさってくださいね。この時期、スギはどうも悪者になってしまいますが、二酸化炭素を吸収してくれるヒーローでもあるので、自然と上手くおつきあいしていきましょう!
寒さの逆戻りで桜の開花まではもう少しかかりそうですが、一足先にスクリーンで美しい桜を観賞しました。「あぁ、やっぱり日本の桜は最高だ!」と目を細めてしまう。日本の春、本当に大好きです(*^^*) ということで、今日はその映画のお話。とても素敵な作品でしたので☆
皆さんは「トランスジェンダー」という言葉を聞いたことはありますか?一度は聞いたことがあると思います。今回観た『彼らが本気で編む時は』は、育児放棄された少女トモが、生田斗真さん演じるトランスジェンダーのリンコと、リンコの恋人でトモの叔父であるマキオと共同生活を始めるという人間ドラマ。あの荻上直子さんが脚本&監督ということで、こりゃ観るしかないでしょう!先週、早速映画館へ行ってまいりました〜。
あの男らしい生田斗真さんが「リンコ」を演じる・・・想像もつきませんでした。俳優の皆さんってスゴイ!のひと言です。生田斗真さんが「リンコ」にしか見えないくらい素晴らしかった。女性よりも女性らしい仕草、言葉遣い、そこにお茶目さも覗かせるそのお芝居にどんどんと引き込まれていくのです。リンコさんの言葉や佇まいからは優しさが満ちあふれていて、こちらまでその優しさで心が穏やかになる。リンコさんの「おかえり」という言葉にとても癒されました。一番癒されたのは、トモちゃんだと思います。このひと言がトモちゃんにとって大きな大きな愛情だったから。このトモちゃん役の女の子!お芝居しているように見えないんですよねぇ。それってすごいことですよね。難しい役のはずなのに。そんなわけだから、映画を観ているというよりも、彼女たちの生活を覗き見しているような気分で、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
世の中には自分がまだ経験したことのない、知らない世界がまだまだたくさんある。そんな世界を知ったとき、自分だったらどの立場でどんなことを考えてどんな風に行動するのかなぁ、と思う時間を映画は作ってくれる。たとえそれが現実的な話でなくても、そんな風に想像することが好きです。そういう想像をしていると、その映画が伝えたいことに出会えるんですね。この作品が伝えたいことは、シンプルに、大切なことは“カタチ”じゃないってことだと。「普通ってなんだろう?」、そんなことを暫し考えました。自分と全く同じカタチの姿、考え方、生き方の人なんていないのだから、自分とは違う人を認めて、お互いに尊敬し合える社会ができたなら、世界は平和になるんだろうなぁ。身近でもそれがなかなかできないものだから、世界平和までの道のりは果てしないんだろうなぁ。と、ブツブツ・・・(笑)
この作品は「トランスジェンダー」というものを超えた先にある、人と人との心温まるお話。彼らが直面する厳しい現実を描きながらも、優しく、時にコミカルに、幸福感を与えてくれる。そんな風に撮ることができる監督はすごい!さすが荻上監督だと頷いてしまう。私は最後のカットに、この物語が一番伝えたいことが詰まっている気がしました。フフフっと笑っちゃったな。映像も素敵ですよ〜。3人が桜の木の下を自転車をこいで笑い合うシーンがたまらなくいい。最高に幸せなときと桜の満開を合わせるあたりがにくい!あぁ、春が待ち遠しい・・・
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