英語教育改革について長話
Hello! 講師のYUKIです。
インフルエンザが大流行中ですが、みなさんお元気でお過ごしでしょうか。小学校でも学級閉鎖がとても多いようです。今年の1月はとっても寒かったですしね・・・そんな中、私もついにダウンしました。。。インフルエンザではなく、インフルエンザのような風邪との診断だったのですが (^^;) 最初の病院で検査したら陰性で、薬を飲んだら何故か悪化。。。翌日、別の病院で再度検査したらまた陰性で、点滴で完結しちゃおう!との先生のお言葉。何を完結するんだ??と思いながらも、なんとかほぼ完結しました(笑)何クラスか臨時休校となってしまい、申し訳ありませんでした。元気にレッスンを再開させていただきます!
気づけば、2018年最初の書き込みです。1月があっという間に過ぎた。。。今日は話題の教育改革のことに少し触れてみたいと思います。2018年は2020年の小学校英語教科化に向けて、日本の英語教育がどう変化するのか、ますます注目が集まる一年になりそうですからね。色々な情報が流れていますし、「成績がつく」、「入試が変わる」、ということで焦りさえも感じてしまうかもしれません。聞き慣れない言葉を耳にされたこともあると思います。改革直前の今は、世間が一番盛り上がっているときですかねぇ。目の前の子どもたちにしっかり目を向けていきましょう。英語に限らず、「日本人に合ったやり方」で改革をしないとあまり意味がなさそうって、個人的には感じています。一周回って元どおり、なんてことにならないでほしいです。
というわけで、英語教育改革に関してよく聞かれる質問について、コメントしながら書いてみます。お時間があればおつきあいください (^^)
◇ 日本の英語教育って遅れているの?
とある調査で調べた64か国中、47か国で小学校3年生以前から英語教育を導入しているそうです。韓国では1997年以降、中国と台湾は2001年以降、小学校3年生から英語教育を実施してきました。日本は2011年に5年生から導入したので・・・かなり遅れています。英語を母国語としない私たちって大変ですよね。。。英語も勉強しなくちゃならないんですから!
◇ 学習指導要領って何?
「学習指導要領」は、どんな内容をどの学年でどのくらい学習するかなどを示したもの。つまり、「学習指導要領」が変われば教科書の内容も変わるし、入試で問われる内容も変わります。「学習指導要領」は、ほぼ10年に一度のサイクルで見直されています。約10年ぶりに全面改訂される新学習指導要領での授業が2020年度から順次導入されるというわけです。「詰め込み教育」、「ゆとり教育」といった言葉が生まれましたね。今度は「アクティブ・ラーニング」かな?みなさんもお気づきのように、学習指導要領って重要ですよね。
◇ 新学習指導要領で英語教育がどうなるの?
急速に進むグローバル化に対応し、国際的に活躍できる人材を育成するため、小学校からの英語教育を強化するとのこと。今は小学校で5~6年生に対し、英語を聞いたり話したりして慣れ親しむ「外国語活動」が行われています。それが、今回の学習指導要領改訂によって3年生に前倒しされます。そして、5~6年生では英語を正式な教科にした上で、コミュニケーションの基礎を養成するため、「聞く・話す・読む・書く」を意識した授業が実施されます。
一方、中学校では原則英語での授業を行い、高校では発表やディベートを通じ、より高度な英語力を身につけさせる、そんな内容です。時間の確保や先生方の負担を考えると、大変なことだと思います。それに、すでに学校によって活動量の差があるなぁ、と。そのまま中学に行ったら、出身小学校によって差が出ないのか!?中・高の授業も大きく変わっていくようで、そうしたら、茨城弁の英語をインプットされることもなくなるかも(笑)これ、姉の実体験です。
◇ 今までどおりの「外国語活動」ではだめなの?どうして教科にするの?
そう思いますよね。外国語活動のおかげで、子どもたちは楽しく英語に触れることができて、外国の人と話したい、外国文化をもっと知りたい、という気持ちが芽生えたと思います。そこで何が起きたか?小学校では楽しく英語でコミュニケーションすることに慣れ親しんでいたのに、中学に入った途端、知識偏重の英語教育に直面して、英語が嫌いになる子が増えたのです。小中の連携がうまくできていなかったというわけです。そこで、小学校5年生から英語を教科とし、外国語活動から教科としての英語への連携をスムーズにしようということになったのです。でも、どう「評価」するのかなぁ、と心配。評価の仕方によっては、英語嫌いになる子が増えるよなぁ。。。慎重になってほしいところです。
◇ 英語を使えるようにならないと困るの?
今の日本では、外国の人たちと一緒に働いたり、外国の人たちの力を必要とする状況が増えています。そして、これから先もっと増えていきます。そんなとき、どうやってその人たちとコミュニケーションしますか?最初は便利な翻訳機能を使ってみたり、言葉以外の方法を試すかもしれません。でも、多くの人はやがて「話したいな」って思うようになります。私も仕事で英語以外の外国語を頻繁に耳にしていたとき、翻訳機能を使ったことがありますが、なんだかヘンテコな訳になるわけで、やっぱり「話せるようになったらなぁ」と思ったものです。英語を使えないと困るのかと問われると、自分次第だと思うのです。ただ、「英語を使えるようになったらな・・・」という気持ちは芽生えると思います。
色々な国の人たちと共にする機会が増える社会を生きていくには、日本語も英語も関係なく、人間力を高めることが必要なんじゃないかと思います。人間力には色々なことが含まれると思います。言語を学ぶことも大事ですが、英語はできるけどどうなんだろう?頭はいいけどどうなんだろう?と思う場面に多く直面してきました。みなさんもそんな経験がありませんか?
◇ アクティブ・ラーニングって何ですか?
「頭を働かせて学ぶ」ということです。これまでの日本の教育は、受け身の授業スタイル、つまり一方的に知識を与えられるというものでした。聞いているだけだから、頭はあんまり働いていないというわけです。「黒板に話しかけてるんですか?」って先生や、様々な色のペンを用意させられて、ひたすら配られた資料を“試験によく出る順”にマークさせられたこともありました。つまらないから、頭の中は「早く終わんないかなぁ〜」でした。留学したときに気づいたことがあります。日本は ”I have to study.” だけど、外国では ”I have to think.” なんだと。面食らいました。最初はこの慣れない環境に辛さを感じましたが、刺激的な授業が面白くて、意見を持つことの大切さに気づいたものです。世界の同世代の子たちが、私の小さな意見にも耳を傾けて、どんどん質問もしてくれたんですよ。うれしかったですね。
よくよく考えてみれば、考えなければ、意見も出ないですよね。そこを国は変えようとしているんだと思います。少しずつ変化しつつありますが、これからはどの学校においても、子どもたちが主体的に学ぶ授業スタイルに変えるらしいです。英会話教室が今まで「アクティブ・ラーニング」をしていなかったとしたら、ちょっと問題だと思いました。「会話」を学ぶのに、考えない時間を過ごすなんておかしいですから。いかに自分の言葉を引き出すかが大切です。教室の子どもたちは英語で色々なことを学んでいます。先生の英語をオウム返しするだけ、一生懸命単語や英文を暗記する、ということにならないよう、小学校での英語活動も充実させてほしいです。
「何を学ぶか」ではなく「何をどう学ぶか」。学んだことを実生活で使えるようにするための教育スタイル。絶対に楽しいと思う!居眠りする人もいなくなると思う(笑)今回の教育改革、期待大ですね。ちょっと脱線しますが、大人のクラスの生徒さんで、日本の某有名コーヒーショップで英語でオーダーしてみたという方いらっしゃいました。学んだことを実践するという姿勢こそ、アクティブ・ラーニングの目指すところだと思います。ちなみに、英語で応対してくださったそうですよ (^^)
教育に関してだけでなく、これから先の時代がどんな風に、どのくらいのスピードで変化していくのか、予想もつきません。そんな時代を生き抜くには、正しい情報を得ること、目の前のこととしっかり向き合うこと、自分の考えを持つことが必要です。何かを学ぶのであれば、どうして学ぶのか、どうやって学ぶべきなのか、自分でしっかり考えることが大事なのではないでしょうか。子どもに何かを学ばせるのなら、親が一緒に考えて導いてあげてほしいと思います。一緒に考えて話す時間を作る、とても大事なことだと思います。
今の子どもたちがどんな時代を作り、あと10年20年後にはどんな驚きに出会えるのか、自分の歳を考えつつ・・・楽しみです (*^^*)
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